【ワーホリ・トロント】 おもてなし側目線のプライド体験記

トロントの夏と言えば、プライド・パレード!という事で、6月になると特によく耳にするようになる「LGBTQ」。聞いた事はあるけどイマイチどういう意味なのか良く分からない。。。と言う方もいるかも知れませんね。今回は私がワーホリ時代に出会った色々なLGBTQの人達との体験を思い出しながら私の「トロント・プライド体験記」をご紹介したいと思います。

・LGBTQとは?

「LGBTQ」とは、L:レズビアン G:ゲイ B:バイセクシュアル T:トランスジェンダー Q:クエスチョニング の頭文字を取った単語で、性的マイノリティーの総称の一つです。(Q:クエスチョニング は自身の性的指向についてまだ決まっていない、分からない、などが当てはまります)クエスチョニングと似た意味を持つ「Xジェンダー」というものも存在していて、カナダではパスポートに記載する性別もMale、Female以外にX (Unspecified: 不特定)の3つから選べるようになっています。お祭りのイメージが先行しているプライド・パレードですが、もともとはLGBTQの歴史や文化について理解してもらう事や、同性婚などの法的権利を求める為のイベントなのです。

LGBTQ

・トロントの夏・プライドの夏

毎年6月末(もしくは7月最初の週末)にかけて盛大に行われるプライド・パレードはトロントの夏の初めの風物詩です。今や世界の様々な国/地域で開催されるようになりましたが、トロントのプライド・パレードは北米最大規模と言われています!この日は男も女も、子どももお年寄りもLGBTQもみーんながお祭りムードです。もともと「ゲイ」というのは「ハッピー」という意味である事から皆がハッピーにこのパレードを楽しみます。2016年はジョン・トーリ(トロント市長)をはじめ、自らが同性愛者である事を公言しているオンタリオ州のキャサリン州知事(2016年当時)、そして、カナダの“イケメン” ジャスティン・トルドー首相もパレードに参加しています。民間、政府レベルでもLGBTQ支援者が多いのがカナダです。

プライドイメージ

2020年は新型コロナウイルスの影響で、プライド・パレードもバーチャルで行われるとの発表がありました。街中で煌びやかなパレードが見られないのは残念ですが、バーチャルプライドは世界中どこにいても参加できるのが良いところ。
2020年のプライド・トロントについてはコチラから⇒バーチャルプライド

 

LGBTQで見る、カナダってこんなところ

カナダでは国内全土で同性婚が可能な国!ここオンタリオ州では2003年に法律で認められ(オンタリオ州がカナダで一番乗り!)、2005年にはカナダ全土で同性婚が認められました。カナダでは夫婦、夫夫、婦婦という婚姻関係を結ぶ事が可能なのです。カナダは在住者以外でもカナダで婚姻関係を正式に結ぶ事を認めている為、国外から沢山のLGBTQカップルがカナダを訪れ挙式をあげています。居住の有無に関わらず婚姻を認めるのはカナダが唯一の国であるとも言われています。 とても柔軟な考えを持った国=カナダなんです。

rainbow_and_rings

 

カナダの中でも特にここオンタリオ州トロントはLGBTQに対してとっても寛容な都市。そんなトロントにはやはりLGBTQ人口が多く、その中心となっているのがChurch x Wellesley。“ビレッジ”という愛称でも親しまれています。LGBTQのシンボルであるレインボーサインがいたるところに掲げられLGBTQじゃなくても訪れやすく、誰が歩いてても違和感ナシ、 “みんなウェルカム!” な雰囲気のネイバーフッドです。プライド・パレードなど様々なLGBTQイベントの際にはこのエリア全体が大盛り上がりとなり、沢山の人で賑わいます。

 

・おもてなし側目線の・トロント プライド体験記

私がワーホリでトロントへ来て初めての仕事は“ビレッジ”にあるカフェでした。そこで働き始めて間もなく6月のプライドマンスが始まり、何が何だかわからないうちに大忙し。プライドマンスの間はプライド・パレードの為にトロントへ来る人達をビレッジで働く者としておもてなしするわけです。カフェではヨーロッパ、アメリカ、南米、をはじめ世界のあちこちから来る人を接客しました。日本からもプライドを見に来たお客さんが沢山いました。場所柄、普段からお客さんはゲイの方がほとんどなんですが、プライドマンス中は家族連れや老夫婦も来られました。ホントに老若男女、多種多様です。

プライドマンス中、ヨーロッパから来ていたある夫婦は、男女の夫婦なんですが、

妻:ストレートの女性
夫:女性が好きだけれど自身は女性の格好をして、女性として生きていく事が自分らしいという考えをもっている

というお二人。
このご夫婦曰く、「傍から見ていると女性同士が一緒にいるみたいに見えるでしょー、でも私達、夫婦なのよ~。これがお互いが一番自然だと思える形なのよねー。面白いでしょ?ハハハ~。」
私、ただただポカーンと話を聞いているだけでした。とにかく1か月間、色んなお客さんがカフェに来て色んな話を聞きました。世界中から沢山の人がプライドパレードの為にトロントへ来ていて、これまでの人生で出会ったことのない人達ばかりでとても刺激的だったのと同時に、みんながあまりにオープンなので世間で言う「普通」って一体なんなんだろう。。。とも思いました。

dragqueen

トロントはプライドマンスの間だけでなく普段から、「ゲイだから」、「トランスジェンダーだから」は特別視するべき事ではなく、「そういう人」として認められているような印象がありました。いわゆる“ゲイタウン”はありますが、LGBTQだから、ストレートだからといって集まったり遊んだりする場所は関係ありません。ビレッジ外でもLGBTQカップルが手を繋いで歩いていたり、というのもトロントではごく普通の光景です。以前LGBTQとストレート女子が色々と質問し合うテレビ番組もありました。何でもオープンに話し合う事ができるのはステキだなと思いました。

カフェで働いている間、色んな人がいる事が当たり前すぎて、ストレートとかLGBTQとか、そういう認識自体が薄れて行きました。なのでどんなお客さんがどんな格好でお店に来ても全く抵抗はありませんでした。元“ドラァグクイーン” (drag queen) のお客さんにショーで使っていたアクセサリーを譲り受けたり(派手過ぎていつ使っていいのか分からない)、モデルウォークを教えられたり(いつ披露していいのか分からない)、昔学校の先生だった老夫夫(婚姻関係にある男性同士のカップル)に英語の宿題を見てもらったり(これは本当に有難かった)、とにかく色んな事がありました。
(働いている間、何よりも私が恐怖だったのはお客さんで高校生が来た時。話す英語が容赦なく早いので聞き取れなくて、かなり苦労しました・・・)

Pride parade image

 

ブライドマンス中、ゲイタウンで働いて気づいた事:世の中には本当に色々な人がいる
「トロントに来たら、自分の国ではできなかったことに挑戦できるかも、もっと自分らしくいられるかも、そう思ってトロントに来たよ」と言う人に沢山会いました。色んな人に出会って「普通」に囚われない柔軟な考えを持つことが出来るのはとても大事な事だと思いました。是非沢山の人にトロントに来てもらって、色んな人に会って色々な体験をしてもらいたいです。
新型コロナウイルスの影響で今すぐの渡航は難しいですが、留学する事を諦めないでいて欲しいなと思います。

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